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オーバーホール全行程

3~4年に一度のオーバーホールで、時計をリフレッシュ!

時計のオーバーホールとは、分解・掃除のこと。人間ドッグやクルマの車検に例えることができます。防水パッキンの劣化や、ムーブメントの油切れ、パーツの摩耗などは、重症になる前に早期に発見して対処すれば、新品時に近いコンディションに戻し、時計の寿命を延ばすことができるのです。
見た目には異常がなくても、一般的に機械式時計なら3~4年に一度のオーバーホールが推奨されております。熟練職人が実際にどのような作業を行っているのか、その詳細をご紹介します。

オーバーホール前

オーバーホール前

オーバーホール後

オーバーホール後

洗浄

1.状態をチェック

10年以上オーバーホールをしていなかったモデルです。一見、それほど汚れや異常は見受けられませんが、傷の場所や程度、リューズやバックルなどに問題はないか、さまざまな角度から状態をチェックします。

2.ストラップを外す

バネ棒外しでストラップやブレスレットをケースから外します。このときも時計の状態のチェックは続いており、ケースとの接続部にゴミやサビがないかを確認し、バネ棒は交換すべきかどうかも判断します。

3.裏蓋を外す

裏蓋がねじ込み式かハメ込み式かなどを判断し、ケースを専用器具にセットして裏蓋を外します。気密性を確保するためしっかり固定されている裏蓋を外すには、こうした専用工具が欠かせません。

4.ローターを外して輪列をチェック

ガタつきをチェックしながら、自動巻きの場合はローターと自動巻き上げ機構を外すと、下に隠れていた香箱から四番車までが出現。写真は手巻きムーブメントのため、この時点で輪列の油切れが確認できました。

5.顕微鏡でもチェック

微細なパーツの摩耗状態などは、顕微鏡を使ってさらに細かくチェック。実際に、減りすぎた歯車の巻き芯と、固まってしまったルビー部の油が判明しました。

6.ムーブメントを全分解

ケースからムーブメントを取り出し、針と文字盤を外し、地板からすべての歯車を取り外します。1点1点、交換の必要がないか診断しながら作業するため、高い集中力が要求されます。

洗浄

7.パーツをカゴに仕分ける

油の使用頻度や、パーツの硬度、サイズなどによって、仕切り付きの複数のカゴに仕分けていきます。超音波洗浄機は気泡が発生源に近い下側ほど油を落としやすいため、その点も考慮します。

8.超音波洗浄機で20~30分

4漕を自動的に移動して、計20~30分。第1漕では、気泡がパーツに当たって割れる際に発生する超音波と洗浄液が、手洗いでは落としきれない微細な穴に入り込んだ油も分解。第2&第3漕では洗浄液で更にすすぎ、第4漕で温風乾燥させます。

研磨

9.ケースを磨く

汚れやキズ、サビが目立つ場所はバフを使って鏡面に磨き上げます。サテン仕上げ部分にキズや腐食がある場合は、鏡面に仕上げたあとにヘアラインを入れます。

10.ブレスレットを磨く

ケースと同様に、丁寧に研磨します。サテンとポリッシュに異なる仕上げが施されている場合でも、マスキングや手持ちリューター、サンドペーパーなどを駆使して磨きわけます。

11.外装も超音波で洗浄

ブレスレットやケース、裏蓋などは、浴槽型の超音波洗浄機にセット。ブレスのコマの間に溜まったしつこい汚れには、スチーム洗浄機を使うこともあります。
*商品の素材によっては磨きが出来ないものもございますことを、ご了承くださいませ。

組み立て

12.輪列を組み立てる

洗浄を終えたムーブメントを取り出し、歯車、ゼンマイをセットした香箱、レバーなどを組み上げていきます。歯車をセットする際には上下の遊び(あがき)調整が必要で、熟練職人の腕の見せどころです。

13.ムーブメントに油を入れる

ブリッジを組んだ後、注油しながら、さらにパーツを組んでいきます。動きの少ない部品には高粘度の油を、動きの大きい部分には低粘度の油を選択。何種類もの油を、それぞれ適量で注すには、強い集中力が必要です。

14.顕微鏡で調速・脱進機を調整

精度を生み出す調速・脱進機には、とくに繊細なパーツが多いので注意が必要です。アンクルのツメ石への注油や、ヒゲゼンマイの変形を修正する際には、顕微鏡で拡大しながら作業します。

15.磁気抜き

スマートフォンやパソコンなど、磁気発生物に囲まれている現代にとって、時計の磁気帯びから逃げるのは困難。方位磁石を近づけて針が動けば、脱磁器で磁気を抜く必要があります。

16.精度をチェック

精度テスターにセットして時間の遅れ・進みやテンプの振り角などをチェック。適正範囲に収まるように調整します。

17.文字盤と針を取り付け

文字盤をムーブメントにセットして、針を取り付けます。研磨工程から上がってきたケースにムーブメントを収め、リューズを取り付け、裏蓋を専用工具で閉めれば、組み立て完了です。

最終調整

18.防水検査

ムーブメントが入った状態で気密性を検査する場合は、エアによる加圧テスト機を使用します。ムーブメントをセットする前に実際に水を使った防水検査を行うことも。

19.ゼンマイの巻き上げと1週間の精度チェック

実際に腕に着けてきちんと動作するかをチェックするため、オートワインダーを使ってゼンマイを巻き上げ、装置から外して精度をチェック。この作業を1週間繰り返しながら精度を調整していきます。

20.最終検品

リューズによる巻き上げやカレンダーなどの機能チェック、外装にゴミが付いていないかなどの最終確認を行います。晴れて合格すれば、丁寧にパッキングしてお客様のもとへ。